Xは営業に使えるか? その問いがズレている

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初めに結論を申し上げておくと、X(旧Twitter)でモノを売るのは難しいということです。正確には、間接的に購買行動につながることはあっても、直接的な決済にはつながりにくいということです。

なぜか。その理由はシンプルで、Xは「コミュニケーション」のためのツールだからです。楽天市場やAmazonのようなオンラインショッピングモールとは根本的に異なります。あくまで、Xは「人と人との対話の手段の一つ」と捉えるべきでしょう。
そもそもSNSを使って何を達成したいのか。どのような目的のためにXを使うのかを明確にしておく必要があります。目的が曖昧なままでは、成果も曖昧なものに終わってしまうからです。

SNSとは、言うまでもなく「コミュニケーション」のためのツールです。そして、コミュニケーションとは一人では成立しません。相手がいてこそ成り立つものです。独りよがりの発信を続けていても、フォロワーが増えるはずがありません。
仮に、フォロワー数を増やしたい一心で、とにかくツイートを連発したとしましょう。しかし、その中身に“伝えたい目的”が伴っていなければ、共感は得られません。情報の量ではなく、質が問われるのです。Xを使ってコミュニケーションを取りたいのであれば、まずは根本的な人間心理を理解することが出発点になります。

辞書によれば、コミュニケーションとは「気持ち・意見などを、言葉などを通じて相手に伝えること。通じ合い。」とあります。つまり、一方通行では成り立たないのです。例えば、あなたの投稿に対して誰かにリツイートしてほしいのであれば、そうなるような“余白”を残した発信が必要です。
言い切ってしまうと、それで完結してしまい、突っ込みどころがなくなります。**少しの隙を残す。反応を引き出す余地を残す。**これはあくまでもテクニックの話であって本質ではありませんが、対話を前提とした発信を意識することは、SNS活用においては非常に重要です。
Xだからといって、特別なスキルが必要なわけではありません。リアルな日常生活でのコミュニケーションがままならない人が、Xを使ったからといって、いきなり高いコミュニケーション力を発揮できるわけではありません。
また、Xの使い方をマスターしたからといってフォロワーが増えるわけでもありません。使い方はあくまで“手段”であり、“本質”はリアルにおける対人スキル、すなわち「コミュニケーション能力」にあります。

「いいね」を増やすためのツイート。リツイートを期待しての投稿。フォロワー数を増やすための小手先のテクニック。そうした“打算的な戦略”は、見る人には何となく伝わってしまうものです。いやらしさは、デジタル上でも感じ取られてしまうと心得ておいた方がよいでしょう。

一方で、**発信者が純粋に楽しんでいる投稿は、見る側にもその楽しさが伝播します。**フォロワーを増やすためにXを使うのではなく、自分が楽しむこと、仲間と気軽にやり取りをすることが目的であれば、結果としてフォロワーが増えるという副次的な効果が得られるのかもしれません。

目的と手段を取り違えないこと。これが何より大切です。

フォロワー数を増やすことが目的なのではありません。Xは、あなたが仲間と和気あいあいとコミュニケーションを楽しむための“手段”に過ぎないのです。

参考文献:共感で広がる公式ツイッターの世界東急ハンズ流企業アカウントの育てかた