95%の無意識を書き換える
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人の行動の95%は無意識下でなされていると言われます。意識的にコントロールしているのは、全体のわずか5%にすぎません。例えば「慣れ」というものは実に怖いもので、一度慣れてしまえば無意識で処理できるようになります。自動車学校に通っている頃や免許を取ったばかりの頃は、運転に必死で集中しているため、隣から話しかけられても上の空です。しかし、慣れてくると助手席の人と会話しながら、窓の外の景色を眺めながらでも運転できてしまいます。まさに無意識が担っている領域です。
日常生活でも同じことが起きています。毎日の通勤・通学路など、ほとんど意識を向けなくても目的地に着いてしまいます。スマホを見ながら歩いていても、気づけば駅に到着──(もちろん安全上おすすめはできませんが)。こうして大部分の行動は習慣という名の無意識に任されています。
この事実を踏まえ、人生をより有意義に過ごすにはどうすべきでしょうか。能動的に動ける5%を磨くだけでは不十分で、残り95%の無意識の行動=習慣にもメスを入れる必要があります。ただし、習慣は強烈にインプットされているため、意識に上らずとも処理されてしまいます。だから簡単には変わりません。難しいのは「無」意識だからです。自分でも気づけないのです。だからこそ、まずは意識の舞台に引き上げ、改めて書き換える作業が必要になります。
無意識下の行動を把握するには、まず書き出すことです。感情や行動を紙に書き出すと、客観的かつ視覚的に自分を知ることができます。思っている自分像と、他人から見えている自分像に大きな乖離があることは珍しくありません。最近ではスマホで自分の姿を録画するのも簡単になり、客観視の機会は増えました。ただし、カメラを意識した時点で自然体ではない──という問題は残ります。いずれにしても、理想を追うなら現実から出発するしかありません。無意識に刷り込まれた悪い習慣を変えるには、まず現状把握が必須なのです。
無意識下の行動を可視化できれば、それはすでに5%の意識領域に浮かび上がったようなものです。あとは、能動的に理想に向けて改善していくだけです。使い古された言葉ではありますが、やはり真実です。
心が変われば行動が変わり、行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わり、人格が変われば運命が変わる。
要するに小さなことからコツコツと。いきなり全部変えようとすれば失敗します。まずは意識して心の持ちようを少しずつ変えていくことです。些細なチャレンジを積み重ねることこそが、無意識の95%を書き換える唯一の道筋だと思います。