誰から学ぶかで、結果は変わる
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人生で初めてゴルフクラブを握ったのは、小学校低学年のころです。父親が持っていたゴルフクラブを持ち出し、実家の隣の畑で友達とボールを打ちまくったのが、最初のゴルフ体験でした。それ以来、しばらくゴルフから離れていましたが、高校生のころ、友達と学校裏の打ちっぱなし場へ遊びに行ったのが二度目の体験です。その後、またしばらく離れ、社会人になってから初めてコースをラウンドしました。以来、数回ラウンドした程度で、スコアは散々。自分にはゴルフの才能がないと自覚し、それ以来、ゴルフには近づかないようにしています。
さて、ゴルフでもビジネスでも人生でも、ある特定の分野で上達しようとすれば、まず自分の力量を客観的に知ることが出発点になります。なぜなら、現在地が分からなければ、何をすべきかも、どこへ向かうべきかも分からないからです。まず現状を明らかにすることで、やるべきことと進むべき方向が見えてきます。課題の8割は、明確化した時点で解決したも同然なのです。課題を客観視できたということは、解決策を見つける準備が整ったということです。解決策が見えたのであれば、あとは粛々と解決に向けた打ち手を実行するだけです。
ゴルフ経験のある方ならお分かりの通り、スコア100を切るまでの道のりは決して易しくありません。私は100を切るどころか、それ以前の段階で挫折しましたが、それだけ険しい道のりであることは想像できます。しかし、中には才能のある人もいて、ゴルフを始めてわずか2年で80台を達成する人もいます。もちろん、2年間の努力も決して簡単なものではないでしょう。しかし、短期間で成果を出す人の共通点は、自分自身を精緻に客観視できていたことにあります。
そして、誰を師と仰ぐかも、上達に向けた極めて重要な要素です。
例えば、何かを習い始める際、「誰から学ぶか」は上達スピードを大きく左右します。指導者となる人物の性格や考え方、指導スタイルが自分に合っているかを分析することが重要です。自分と属性の異なる師匠を選んだ場合、どれだけ優れた指導を受けても、すぐに上達できるとは限りません。
ゴルフのプロは、文字通りの“プロフェッショナル”です。上達スピードも常人とは異なり、初心者がつまずくポイントとは一致しないことが多いでしょう。なぜなら、彼らは凡人が陥るミスをそもそも経験していない可能性があるからです。彼らにとって簡単にできたことが、なぜ初心者にはできないのか。つまずくポイントが異なれば、その感覚を掴みにくいのも当然です。難しいアプローチも難なくクリアし、常人の倍のスピードで上達したからこそ、プロになれたのです。もちろん、才能だけが全てではありません。その過程には血のにじむような努力があったはずです。
従って、凡人がプロをただ表面的に真似ても、同じ成長曲線を描くことはできません。むしろ、スーパースターの真似をしようとすると、徒労に終わることがほとんどでしょう。
「学ぶ」は「真似ぶ」が語源であることは広く知られています。だからこそ、「誰を真似るか」こそが、最も慎重に選ぶべきポイントなのです。自分とは能力も才能もかけ離れたスーパースターを真似しても、目標達成までの道のりはまるで異なります。だからこそ、まずは師の選定。そして、選定する際は、自分と近しい属性を持つ人物を選ぶことが肝要です。
結局のところ、すべては**「自分自身を精緻に客観視すること」**から始まります。どんな分野でも、成長の起点はそこにあるのです。
