新型コロナ影響下のホームページ成果
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下記のグラフは、ある建築会社のホームページへのセッション数とコンバージョン数の推移を示しています。これは新型コロナウィルス感染症「COVID-19」の流行前、2019年からの統計を基にしています。
セッションとは、ユーザーがWebサイトにアクセスした回数を表す指標で、別名「アクセス数」や「訪問数」とも呼ばれます。同じユーザーが複数ページを閲覧しても、セッション数は1回としてカウントされます。コンバージョンとは、Webサイト上で得られる成果を指し、予め設定された目標の達成数を示します。目標は会社ごとに異なりますが、電話での問合せ、資料請求、訪問予約などがよく指標とされます。
ご覧の通り、新型コロナの流行期間中にセッション数は増加しましたが、withコロナの期間が進行するにつれて、流行前の水準に近づいています。これは、ステイホーム中の人々が限られた活動しかできず、関心のあるサービスを提供する会社のホームページ を探訪したためと考えられます。しかし、コンバージョン数はセッション数ほどの伸びを示していません。
通常の状況では、一定のコンバージョン率(CVR:セッション数に対するコンバージョン数の割合)が期待されますが、セッション数の増加に伴い、CVRは下落しています。これは、ステイホームによって通常はホームページを訪問しない層までが訪問したため、その新たに訪問したユーザーの中には、本来のターゲットではないお客様が多かったと推測できます。
ホームページの役割としては、集客が主なものの一つです。そして、ホームページは24時間365日稼働する集客装置として機能します。この観点から見れば、セッション数を集客数と同義と考えると、このホームページは十分な成果を上げていると言えます。しかしながら、コンバージョンの役割を果たす点では効果を大きく失っています。
現代のマーケティングはデジタルへと完全に移行しており、その中心としてホームページの充実は必要不可欠です。しかし、ホーム ページだけに頼るのではなく、例えばSNSと組み合わせることも、外すことができない要素です。
また、新型コロナの流行期間中にセッション数が増減したことに過度に焦点を当てるよりも、コンバージョン数が増えたかどうかの方が重要です。さらに、それらのコンバージョンをどれだけ成約数につなげることができたかが、実際のビジネスの成果を評価する上での鍵となります。