自分との関係を通じたメンタルの鍛錬

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人の悩みは、大よそすべてが人間関係に集約されると言われています。どれだけ強靭な人間であろうと、社会的な動物である以上たった一人で生きていくのはまず不可能で、直接間接問わず何かしら他者の助けを得ながら生活していく必要があります。生きていくためには人との関係を断つことができない以上、その関係性は良いに越したことはないはずです。
うまく戦略的に生きていくためには、ギスギスした状態の関係をできるだけ回避したいものです。故に、人間同士の関係性が崩れるのを恐れるあまり、過剰に媚びへつらったり、時には自我を殺して相手に合わせることで、自分の精神をすり減らしている人は少なくないのではないでしょうか。
そうならないための解決策としては、「人は人、自分は自分」と割り切ることで、気にし過ぎる必要はないというのが結論です。

しかし、人との関係が断てない以上、そう簡単な話でもありません。「それができたら苦労しない」というのが、もっともな意見として聞こえてきますが、自分自身も一人の人間であり、自分との関係もまた一つの人間関係と捉えてはどうでしょうか。相手に合わせるのではなく、自分自身との約束を優先することが大切です。
人に誘われて遊びに行くのも悪くありませんが、その日その時間にやるべきことがあるのであれば、ブレずに誘いを断る勇気を持つことです。たったこれだけのことですが、自分の時間が増えることに加え、人生をコントロールしているという自分自身への主導権と自信に繋がってきます。もちろん、人にはそれぞれ社会的な立場もあるし、何でもかんでも自分優先とはいかないのも分かります。判断軸は、その誘いを受けるか断るかで、1年後にどういう影響があるかを想像することです。大したことがないという結論に達した場合は、堂々と自分の時間を優先するべきでしょう。

この世で時間ほど貴重なものはないと思います。生まれた瞬間から全員死に向かって進んでいるわけで、寝ている時間を差し引いた、起きて自由に活動できる時間は限られています。尊い時間をまずは自分のために使ってみてはいかがでしょうか。かつて帝国を築いた偉人であっても、誰であっても時間だけは平等です。
また、生まれ持ったメンタルも、皆初めはたかが知れているわけです。少しずつコントロールできる時間を増やして自信をつけ、メンタルを強化することで、是非、有意義な人生にするために、心の強化に努めてほしいと思います。

参考文献:心の強化書