営業とマーケティングの原点に立ち返る
- 記事
「ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方」を読んで感じたことです。
この本は、全世界のマーケターにとってバイブルとして読み継がれてきたものになります。2001年にPHP研究所から出版された「お金をかけずにお金を稼ぐ方法」の復刻版です。その「お金をかけずにお金を稼ぐ方法」は絶版となっており、中古でも1万円以上の価格で取引されていたそうです。この記事を書いている2023年7月現在でも、依然として1万円以上の値が付けられています。
マーケティングの書籍は世の中に溢れかえっていますが、そのどれもが本書が元になっていると言っても過言ではありません。あらゆるビジネスシーンでの顧客対応で、どのように振る舞うのが最良なのか、その答えは全部で17章から成り立っています。営業という職種は、どうしても個々の人によるところが大きくなります。しかし、マニュアルに沿って自動化できるのであれば、それはもはや営業とは言えません。
全て本書通りに行動すればうまくいくとは限りませんが、困っている方にとっては、何かしらの解決策として新たな気づきが得られるでしょう。テクニックについても多く書かれていますが、大切なのは顧客視点からの行動であり、究極の顧客志向こそが、クライアントから選ばれる存在につながるという内容です。
例えば、「人と人との絆は、コミュニケーションを重ねることによって、より強固で豊かなものになります。クライアントを維持し、増やしていく秘訣は、あなたにとって大切な人との継続的で有意義なコミュニケーションにあります。」という言葉があります。当たり前と言えば当たり前ですが、物事の本質というのはやはりシンプルなのではないでしょうか。
クライアントの心をつかむための心理的なテクニックも重要ですが、営業の最終的な目標はやはり顧客満足にあります。売ることに心が奪われすぎて、いつの間にか目的と手段が逆転していませんか。もし困難に直面しているのであれば、本書を参考に一度原点に立ち戻ってみてはいかがでしょうか。それは壁を突破するための一助となるでしょう。